
社会医療法人 葦の会
社会医療法人葦の会オリブ山病院は、精神科と内科を標榜する343床のケアミックス型病院です。精神科領域においては、急性期治療病棟、やわらぎ病棟(認知症治療病棟)、社会復帰病棟、精神介護病棟、精神身体合併症病棟を有し、急性期治療から社会復帰を目指すといったあらゆる状態に対応できるようになっています。
身体科領域においては、回復期リハビリ病棟、地域包括ケア病棟、緩和ケア病棟を有し、亜急性の回復期からリハビリ、看取りまで幅広いステージに対応できる機能があります。
内科精神科を有する強みを活かし、身体疾病に合併した精神症状、精神疾患を有する方々の身体治療やリハビリ等に対応でき、県内他病院からの入院紹介を受け入れています。
2010年からは、精神疾患を有しており治療が必要な状態でありながら受診もままならない県内島しょ地域への巡回診療を行っております。その実績が評価され、2019年に社会医療法人としての認可を受けました。
これからも当院は「キリスト教精神に基づき、病める方々への全人医療の実践を通して主の栄光のために奉仕する」という法人理念を実践していく所存です。
葦の会オリブ山病院は精神科系病床232床、身体系病床111床を擁する病院です。2018年創立60周年を迎えます。現在病院がある場所は、首里の奥のキビ畑、ススキの生い茂る丘でした。現在でも病院から遠くに慶良間諸島の向こうに沈む太陽がきれいに眺められます。
2018年4月を目途に地域包括ケア病棟を前提とした一般病棟が2017年10月1日から稼働を始めました。急性期病院の心得のある身体系の医師もほぼ揃いました。1.5TのMRI、CTスキャン、超音波エコー、脳波検査なども備えています。身体系の他の病棟には回復期リハビリテーション病棟40床があります。
もう一つの身体系病床としては沖縄でははじめて開設された緩和ケアホスピス病棟があります。緩和ケアホスピスでスピリチュアルケアが重視されチャプレンを中心にケアに当っております。このような理由から緩和ケア病棟は医師の初期研修病院となっています。認知症の早期診断を目的に“もの忘れ外来”も軌道にのり、県から認知症疾患治療センター(南部医療圏の地域型)を任され、毎月200件前後の相談・診療に当っています。
精神科は在宅復帰に取り組んでいますが、発病初期の治療から在宅復帰に至る過程まで、ケースによっては就業支援まで幅広い診療・患者支援を行っています。身体疾患に合併した場合に対応できる合併症治療精神科病棟は全国的にも貴重な存在です。
精神科指導医の4名は、南北大東島、座間味島、粟国島への精神科離島診療活動もしています。当院では、2名の後期研修医を受け入れました。精神科指導医を目指して研修しています。この他、神経科の初期研修医も受け入れ指導しています。
このように、神経と精神のスペシャリストを擁し、首里のみならず、那覇とその周辺地域の方々にとっての「脳とこころのセンター」としての役割を担っています。私たち職員は、“病める方々に全人医療を実践することをとおして主の栄光のために奉仕する”ことを理念としていますので、皆様にきっと良質な医療を提供できると思います。
オリブ山病院 院長 宮城 航一